けんぴあブログ

自然体で生きる

映画『いのちの停車場』感想

誰しもが迎える死について、あらためて考えさせられました。
自分は残された人生をどのように生きて、どのような最期を迎えるのだろうか。

命の最期を「このように最期を迎えたい」と言っても理想通りにはならない。それに、今思う理想の最期と、実際に死期が迫ってきたときに同じように思うかはわからない。

でも、自分が咲和子先生の父『達郎』(田中泯)のようになってしまったら、やはり家族に面倒をかけたくないので、『達郎』と同じような選択をしたいと思う反面、『咲和子先生』(吉永小百合)と自分の家族を重ねて考えると結論を出すのは難しいなとも思いました。

キャストは素晴らしくて、演技では『達郎』役の田中泯さんが、からだの強い痛みから「もう俺を殺してくれ」というシーンは迫真の演技で印象的でした。

また、『まほろば診療所』を去ろうとしている咲和子先生に抱きしめられて『麻世』役の広瀬すずさんが泣くシーンもさすがだなと思いました。

この映画を観まして、まず聞いただけで泣いてしまいそうなタイトルですが、やはり色々な死を見るたびに涙が出ました。
いのちの仕舞い方、生き方について本当に考えさせられる映画でした。

恐れながら死について考えますと、同時に生きるとこいうことも考えます。
何気なく過ごしている日常を、もう一度しっかりと考えて大事に生きようと思いました。

原作もぜひ読んでみたいと思います。